医療・介護関係の皆様へ

多職種連携チームづくりに
取り組んでいます

在宅医療は、入院、外来に並ぶ第三の柱と言われています。
地域包括ケアシステムの実現、医療・介護費削減の観点からも、在宅療養支援診療所は重要な立ち位置にあります。

また、在宅医療は、医療・介護の各専門職がチームとなり、病気やケガへの対応という一側面ではなく、ご家族の状態や生活にも目を向けて支援するところは、入院や外来医療と大きく異なります。ともすれば、患者様やご家族の生き方にまで深く入り込まなければ、解決できないことにも直面します。

そのため、たかせクリニックでは、日々刻々と状況が変わる在宅療養の現場から、ご家族さえも見過ごしがちな小さな困りごともいち早く拾い上げ、解決に向けて連携して動くことができる有機的な多職種連携チームを構築し、診療を行っています。

認知症早期発見と周辺症状の改善に向けた
チーム・モニタリングを実施

認知症の在宅ケアの充実と症状の早期発見のためには、患者様に関わる様々な人々からの情報が重要になります。
当院では、ケアマネジャーや訪問介護員、訪問看護師といった各職種のプロがいち早く変化を察知するチーム・モニタリング(観察)を推奨し、モニタリングの視点をアドバイスしながら、情報共有することで変化に応じた治療のとケアの提供をしていきます。
また、専門病院と連携し、適切な診断・治療を行い、自宅療養が継続できるよう支援することに取り組んでいます。

医薬品適正使用で
介護の負担軽減へ

さらに、近年、問題になっている多剤併用を中心とした医薬品の適正使用の問題にも、チーム・モニタリングが力を発揮しています。在宅療養では、適切な薬物療法が行われているかどうかで、患者様だけでなく、ご家族のQOL(生活の質)も左右されます。そこで、処方薬数を削減し、薬の適正化を図る研究を進めており、すでに多くの患者様で改善効果を確認しています。

適切な薬物療法が行われることで、患者様の症状や状態が安定し、ご家族の睡眠も阻害されないなど、家族全体の生活も安定します。
また、内服回数を減らせると服薬させるご家族の介護の負担も軽くなります。
治療とケアの内容を最適化し、療養の好循環を生み出すために、当院では、定期的に勉強会を開き、ノウハウの共有とスキルの向上に取り組んでいます。

適切な薬物治療とチームモニタリング

それぞれの職種の一人ひとりが
在宅療養支援に欠かせない主役です

在宅療養は、在宅医一人で支えられるものではありません。福祉職も含めたコ・メディカルの皆さん一人ひとりが在宅療養を支える主役でなければ、真の意味で患者様とご家族を支えることはできないと考えています。
そして、そのためには、それぞれの職種の人たちが、自分たちのミッション(使命)、ビジョン(構想)、ゴール(到達すべき目印)を明確にして日々の業務にあたり、在宅医は、そのチームの一員として、薬物治療とケアを調整し、マネジメントすることが大きな役割だと考えています。